同里「退思園」:世界文化遺産のお庭基本情報|プリントアウト
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同里「退思園」:世界文化遺産のお庭
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(5票) 更新日:2019年04月17日

 上海から車で1.5時間で行ける水郷の町・同里(どうり)です。ここでは、一園(退思園・世界遺産)、二堂(嘉蔭堂、崇本堂)、三橋(吉利橋、太平橋、長慶橋)という定番スポットが集まっています。


水郷の町「同里」は上海から車で1.5時間の場所にあり、蘇州市の下にある呉江市に所属している町です。ここでは、昔から裕福な地区であり、「富土」と呼ばれたことがあります。





「同里」の見どころは、一園(退思園)、二堂(崇本堂、嘉蔭堂)と三橋からなっています。



その定番は、世界文化遺産に認定されたお庭「退思園(たいしえん)」を見ることです。このお庭は、清光緒時代の物で、今から120年前に作られました。





「退思園」の持ち主は任蘭生という役人です。アジアの文化では、役人は金持ちになり、告発された後に「同里」に戻って、このお庭を造ったのです。「退思」という言葉は、「引退して過ちを反省する」意味です。但し、中国語では「引退する」ことは、「更に進むことを予定している」とも意味しています。



  



この「退思園」では、全面積約6500㎡があり、素朴で立派、静かで華やかな建物がたくさんあります。昔の江南地区代表的な建築模様「亭」「台」「楼」「閣」はすべて揃っています。





2000年に、世界文化遺産に登録されました。



「同里」の旅行では、この美しい庭園の見学だけでも、十分に江南地区の素晴らしい文化と触れ合うことができます。





次に崇本堂です。



民国時代(1912年)に作られたのです。





現在、建物の中には、中国江南地区の民間風俗の展示をやっています。応接間の部屋は結婚式の場面を再現していますが、奥側には、江南地区の人々が日常的に使用した家具の様子も展示しています。



  



2階へ上ると、以前のベッドルームとリビングルームです。



高いレンガ造りの塀と門は、昔の持ち主の身分を語っています。賢い商人ですね。





江南地区の建物は、細かく綺麗に作っています。中国の他の地方から旅行に来られている人々にも絶賛される美しい建物の造りです。





持ち主は、銭幼琴という名前です。





江南地区のベッドにも、透かし彫りの技術を用いられています。





まさか使用人の通路までも綺麗に透かし窓を作っていますね。





「崇本堂」と運河に挟まれて対岸しているこの「嘉蔭堂」は民国時代の物ですが、明の時代の建物様式で作ったのです。





かつての持ち主の名前は柳柄南と言います。



お金持ちです。



正面の応接間は広くて立派です。





裏の生活居住空間は綺麗で、細かく作った透かし窓と素敵な水墨画は至る所にあります。





ここに来ると、以前の持ち主が幸せに暮らした裕福な生活を自分の身で体験できます。





「一園」、「二堂」を見た後に、次は「三橋」です。つまり、三本太鼓橋のことです。



欧米人の観光客は、さすが庭を見るより、水郷の情緒が好まれるようです。



中国の水郷では、どこでも不可欠な運河遊覧船は観光客のために運航しています。一隻70元の料金は、決して安くありませんが、その体験の面白さで考えると、かなりの値打ちがあると思います。





この写真は「同里三橋」の上から撮ったのです。「同里三橋」とは、三本の太鼓橋のことです。同里の運河は「井」字の形にしていますが、交差するところでは、三本の太鼓橋があって、それぞれの河を渡れます。この三本の橋の名前は「太平橋」、「吉利橋」、「長慶橋」です。すべて縁起のよい言葉です。



現地人は祝日には、お祭りの時に、必ず順番に三本の太鼓橋を歩き渡る習慣があります。子供は成長を祈って、女の子は美人になることを祈って、年配者は健康を祈って、新婦新郎は幸せを祈って、三本の太鼓橋を歩き渡ります。





この場所は運河遊覧船の乗り降り場です。実は、水郷の町では、河の両側には至る所に石の階段があって、昔は水を取るために、船の乗り降りのために、作られていました。



現在は、観光客向けの遊覧船コースは決まった乗り場所と降りる場所があります。一周して約30分程度です。





この写真は同里の「嘉陰堂」の2階から撮った画像です。



かつて貴族の家から、町の全体を見渡ることができます。まさかこの運河を見る一番素敵な角度かもしれませんね。



本当にこの町のどこにいても、素敵な風景が見えます。ぜひ一見する価値がありますよ。





「同里」に来たら、ちょっとお土産を買うなら、ここの「明清時代商店街」で散策しましょう。



建物は、明清時代というより、民国時代の様子と言ったほうが正確かと思います。



 



各種伝統的な中国民芸品が揃っています。



   



運河沿いには、illyのコーヒーショップの存在はちょっと違和感ですが、まあ、存在している自体はそれなりの合理性がありますね。これほど綺麗な風景の見える町では、中国茶以外の飲物、コーヒー程度を飲みたい外国人がいるからですね。



   



同里には、一つ独特な名物料理の名前があります。それは「太湖三白」と言います。実は、三種類の淡水料理です。



白いエビ:淡水のエビ、塩味の茹でる物



白い魚:当地淡水魚の一種、肉が柔らかくて弾力がある



白魚:中国語では「銀魚」と言いますが、卵と一緒に炒める



同里にあるどのレストランへ行っても、この料理は食べれます。味も外しありません。





持ち帰りには、これです。



豚の桃肉です。醤油で煮込んでいます。





日本人から見ると、非常にデッカイですが、中国の人々に対しては、それほどです。



コラーゲンもたっぷりで、味も最高です。



真空パックで持って帰ります。お土産用です。中国人は、実用的なお土産は喜ばれますね。



 



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