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春運・奮戦記
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(22票) 更新日:2019年05月24日

旧正月は中国では「春節」と言い、その春節の前日、大晦日の食事会に家族や親族の多くの人が集まり、大いに食べたり飲んだりの食事を「団圆飯」と呼び慣わし、そのためには何ものにも替えがたい思いで、どんな難行苦行も厭わず、故郷を目指すのが中国人であると言えます。

こんにちはチャイナエイトです。



今年、帰郷するうちに中国の「春運」にあたります。



体験経験にて、日記をつきます。



撮影日:2013年01月28日



撮影場所:桂林⇒西安K316次列車 と 西安⇒蘭州K889次列車



 



 この中国民衆の「念い」を乗せた、春節を挟んで前後40日間ほどにわたる帰省とU ターンラッシュの民族大移動を「春運」と呼んでいます。



 



 政府機関の今年予測によれば、春運は1月26日から始まり、3月6日に終わるとのことです。



 



 春運で移動する人々の内訳は、最も多い部分が農村からの出稼ぎ者(民工)で、それに学生及び都市定住者の帰省客となります。



 



 今まで、この春運にまつわる騒動を中国メディアだけでなく、日本を含む多く外国メディアも驚きと関心を持って放道してきました。さらに、中国に長期滞在している日本人並びに外国人達も度々ブログ等に取り上げていますね。



 



 春運の大騒動は毎故毎年繰り返されるのか?



 



 結論から先に言えば、帰省客と運送能力とに大きなギャップがあることです。この期間中の鉄道利用者は今年の予測は「2億4933万人」で去年より「5.2%」増の3550万人も増え、鉄道輸送能力の不足で、1日に何百万人乗車できません。



 



 また、道路や航空、水上輸送などを含めたあらゆる交通手段の利用者数は、なんと延べ人数で「32億8900万人」にも達する予測です。



 



 現在の中国の人口13億人強で考えると、この40日間1人当たり平均2.5回位はいずれかの交通手段を利用することになりますね。これは、経済効果はとても巨大ですが、一方でどこへ行ってもレストランは満席、公園遊園地は人だらけ、ショッピングセンターは大混雑と大変な状態になります。それにも増して、今最も深刻な問題は故郷での皆が何よりも待ち望んでいる「団圆飯」を目指すためのチケットを手に入れられるどうかです。



 



 交通手段の中で最大の輸送機関であり、最も多くの人々が利用する鉄道の場合、チケットは窓口、電話、インターネットの3方法で発売されます。



 



 しかし、これには大きいな問題があります。インターネットと電話では12日前から予約でき、駅の窓口では10日前の分からの発売となります。すると同じ日のチケットは2日早く、ネットと電話で押さえられ、朝早くから駅の窓口で長い列に並ぶ多くの出稼ぎ者には、実際にはなかなか必要なチケットが残っていない状況になりました。農村からの出稼ぎ者たちの多くは、パソコンは勿論、クレジットカードなどのネット支払い手段を持っておらず、これらの方法は彼等には便利でもなんでもないものです。



 



 都市と農村との収入格差が中国の大きな問題ですが、それに加えてこの情報格差の問題も彼らにあらゆる面で不利益を大きくしています。



 



 「以上のように」春運は中国の大きな問題ですが、私は正面からの購入は締め、裏から手を回す方法で、馴染のダフ屋から手に入れました。普段は50元程の手数料がこの期間は200元渡しても難しいぐらいでしたが、とにもかくにも入手することができました。



 





苦労して手にしたチケットで、私は1月28日桂林を夕方5時に発、西安経由で甘粛省蘭州へ、2日間39時間の帰省の旅へ出ました。



 



 



桂林駅、チケットを発売する場所。中にはチケットを購入できるよう、たくさんの人々は長い列が並んでいます。



 



 



実名制の実施以来は乗車の手続きが厳しくなります。チケットも身分証明書も出して、問題がないと確認してから、乗車できます。



 



 



ここは駅の一階にある、優先に乗車できる待合室です。無料ではなく、5元が必要です。中には無料のWifiは提供しますので、5元を払って入りました。



 



 



優先に乗車できる待合室ですので、多くの人はお金を払って入りました。それで、優先と言うのは意味のないことと思います。



 



 



幸いのは(桂林⇒西安の列車)チケットが二等席(硬臥)の下铺を買えました。二等席は上、中、下铺を分けられます。



 





二等席の室は決めた人数ですから、混雑と言えません。大分の人は乗車してから、ベットに上がり、寝ますから、通路は静かです。



 



 



軽食のインスタントラーメンとビスケットを用意します。



 





車内販売は回っています。不味くて高い弁当です。一つ20元です。



 





長い旅で、時間をつぶすため、本とIPADも用意しております。



 



 



列車中からの眺められる田園風景。霧に籠られているイメージが最高だと思います。



 





沿道、目と心の疲れを緩和するため、窓の席に坐って、ほうっとしながら、田園風景を眺めます。



 



 



列車中の喫煙の場所です。長旅で、タバコを吸う回数も増えるかな。。。



 



 



子供チケットの基準。1.2m以下(1.2mを含む)の子供は無料です。1.5m以下(1.5mを含む)のチケットは半額です。1.51m以上は全額です。



 



 



1月29日、夜の21:30、西安駅に到着します。駅の近くにある四川料理の店に軽食をします。



 



 



西安駅の待合室、深夜でも帰省する人がたくさんいます。私は零時30分の列車に乗り、蘭州へ。



 





列車の食堂は深夜まで夜食をする人がたくさんいます。



 



 



西安⇒蘭州は座席のチケットです。朝の8:20に蘭州に着く予定です。



 





列車は少し遅くなり、朝の8:40に蘭州に着きます。



春運は難行苦行を伴いますが、大晦日の食事会に家族や親族の人と集まり、「団圆飯」をできるよう、大きな大きな「喜び」を運ぶものでもあります。



 



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